ワシントンがピンクに染まる:平和活動集団「コードピンク」参上!
もしも、永田町の国会議事堂の傍聴席を、ピンクの服を着た人たちが大勢で占拠したとしたら…。ここのところ頻発している政治家の失言の翌日に、ピンクの服の集団がその政治家の家に押しかけて、失言を題材にした歌の大合唱を始めたら…。
そんな活動を実際にワシントンで行なっているグループ、それが「コードピンク」です。名前は、ブッシュ政権の提唱で始まった国土安全保障省が、日々の「テロ危険度」を示すのに、緑、水色、黄色、オレンジ、赤というコードを使っているのをもじったもの。イラクへの先制攻撃に反対して2002年11月に100名ほどの女性が結成し、今では全米に小さなグループがたくさんでき、ピンクを着てそれぞれのアピール活動を行なっています。
今回デモクラシー・ナウ!で取り上げられているのは、ワシントンで行なわれている活動。8人の検事解雇問題で糾弾されているアルベルト・ゴンザレス司法長官の公聴会に出かけては、「辞任の歌」を歌い、ジョン・マケイン大統領候補がイラン攻撃に関して失言すると議員事務所前で「マケインおじさんは気が変だ」と歌う…。毎朝誰かが必ず公聴会にでかけていくその行動力で、ワシントンでもだんだん知名度を上げているようです。
彼女らの姿をメディアで見て、「このような米国人もいて嬉しい」と、中東やヨーロッパから便りが来ることもあるとのこと。
「市民の圧力が戦争を終結させると信じています」と、創始者のメディア・ベンジャミン。全米から来た人が宿泊して一緒に公聴会にでかけられるようにするための「コードピンク・ハウス」も借りて、ますます仲間を増やしていきそうです。(文:古山葉子)
★ DVD 2007年度 第2巻 「2007年6-7月」に収録
* メディア・ベンジャミン Medea Benjamin
コードピンクの創始者。キューバとの交流などのオルタナティブ・ツアーを行なっているNGO「グローバル・エクスチェンジ」の創始者でもある。「市民の圧力こそが戦争を終わらせる」と、今日も公聴会に出かけていく。
翻訳・字幕: 高野清華・高田絵里
全体監修:古山葉子