戦争の地獄を持ち帰る者たち イラク帰還兵による殺人、自殺、誘拐
2009/7/30(Thu)
Video No.:
2
24分
イラクやアフガニスタンからの帰還兵の証言で、見えない敵を相手にテロとの戦争をする米軍が、疑心暗鬼にかられて非武装の民間人をいとも簡単に殺傷する状況が明らかになっていますが、こうした民間人への攻撃に習熟し、殺人の訓練を受けた兵士たちが復員した後、故郷の日常の生活に簡単に復帰できるものなのでしょうか?
コロラド州の新聞が、殺人の訓練を受けた兵士が民間人に戻ることの難しさを検証する衝撃の記事を掲載しました。「戦争の犠牲者」という記事は、フォートカーソン基地で「殺傷兵器」と異名をとる第2大隊第12歩兵連隊に焦点をあてています。イラクで最も凄惨な戦いに参加したこの部隊の帰還兵たちは、その多くが乱闘、殴打、レイプ、飲酒運転、麻薬取引、家庭内暴力、発砲、刺傷、誘拐、自殺などを引き起こし、一部の兵士は帰国後も殺人を続けています。彼らが殺人を犯す確率は、コロラドスプリングス市の平均の114倍にのぼるといいます。
帰還兵の半数近くが何らかの形で障害を抱えているとも言われていますが、テロとの戦争はイラクやアフガニスタンだけではなく米国の国内にも確実に蝕んでいるようです。(中野)
★ DVD 2009年度 第4巻 「海外に広がる米軍基地」に収録
*デイブ・フィリップス(Dave Philipps)
コロラドスプリングス・ガゼット紙の記者。「戦争の犠牲者」という2回シリーズを寄稿した。
*ジミー・キーナン大佐(Col. Jimmie Keenan)
コロラドスプリングスにあるエバンズ陸軍病院の司令官。
参考URL
Militaryonesource.com
Credits:
字幕翻訳:田中泉/校正:永井愛弓
全体監修:中野真紀子・付天斉