タリバンを善人に見せるためにやってきたようなもんだ
2009/12/2(Wed)
Video No.:
4
16分
オバマ大統領はアフガニスタンへの3万人の増派を発表しました。マクリスタル司令官はNATOにも派兵を要求しており、5千人が追加される予定です。2003年からイラクとアフガニスタン両国を取材してきたニル・ローゼン記者に、アフガニスタンの米軍の現状を聞きます。
ローゼンは、そもそも米軍の目的がアルカイダの掃討であるのなら、アフガニスタンに駐留しでタリバンを攻撃するのは、お門違いだと言います。タリバンは土着の原理主義運動であり、思想的にもまったく未発達なものだからです。
アルカイダがいるのはむしろパキスタンですし、米国が本当にアルカイダを鎮圧したいのであれば、カシミールとパレスチナの占領をやめさせるのが一番だとローゼンは指摘します。この二つの地域が解放されれば、アルカイダ志願者は激減するからです。
米軍の駐留はアフガニスタンの民族対立をあおるだけで、タジク人とパシュトゥン人の内戦が起きても不思議はないとローゼンは警告します。
ゲスト: * ニル・ローゼン Nir Rosen 独立系ジャーナリスト。ニューヨーク大学研究員。2003年の米国主導のイラク侵略以降、イランやアフガニスタンについて現地から詳細な報告を続けている。 *アンドリュー・ベイセビッチ Andrew Bacevich ボストン大学教授『覇権の限界米国例外主義の終わり』の著者です
Credits:
字幕翻訳:桜井まり子/校正:中野真紀子